W洗顔は必要?

W(ダブル)洗顔とは、いわゆるクレンジングでメイクを落とした後、洗顔で顔を洗うこと。「W洗顔不要」という表記をクレンジングや洗顔で見かければ、それはクレンジングと洗顔が一緒になっているという意味です。

日本人の多くはこのW洗顔が主流。クレンジング=メイクを落とすもの。洗顔は顔の汚れを落とすもの。そんな意識があり昔から習慣として根付いているため、不思議に思ったことはないという人も少なくありません。また、クレンジングだけでは汚れが落ちた気がしない!という人や、それぞれの役割があるから必要、という人も。

実は海外に目を向けてみると、W洗顔自体が主流ではありません。これは、日本人に比べて外国の方は皮脂の分泌量が少ないため、洗い過ぎは皮脂を奪いすぎて乾燥するからです。また外国の方は皮膚の角質層が日本人よりも厚め。外国で化粧品を買うと刺激が強かったという経験をしたことがある人もいるのでは?日本人の肌はデリケートにできているのにW洗顔で洗い過ぎるとダメージを受けやすいこともわかります。また、思い浮かべていただくとわかりやすいのですが、海外の方は薄化粧傾向にあります。一方日本人女性はしっかりファンデーション、アイメイクなどを施すことが一般的ではないでしょうか。

理由は様々ですが、几帳面な性格もあいまって日本人はW洗顔主流でスキンケアを行ってきたと考えられます。一方で日本人だからW洗顔というのもどうかと思うのです。日本人でも乾燥肌の人もいれば脂っぽい肌質の人もいます。また四季のある日本では季節によってメイクの仕方や化粧品を変え、肌の汚れ具合や汗のかき方も変わってきます。

そう考えると、W洗顔が必要か、不必要化は自分のお肌と真剣に向き合って決めるべきではないでしょうか。何も考えずW洗顔をしていると、もしかしたら落とす必要のない潤いまで奪われ乾燥肌になっているかもしれません。逆にしっかりメイクや皮脂量の多い人がクレンジングだけで済ませてしまうとメイク汚れや余分な皮脂類が肌に残ってしまいトラブルの原因になってしまうことも。

大切なことは、「汚れはしっかり落とすけれども、肌に必要な潤いは奪わない」。今日は洗顔までしないといけないな、とか、ノーメイクデーは泡洗顔だけとか、朝顔が脂っぽい時は部分的にクレンジングですっきりさせよう、とか。毎日自分の肌と対話することで、きっと自分のベストの肌状態を維持できるようになると思います。そして「落とす」ことはスキンケアの基本。ここを軽視しては美肌には近づかないと肝に銘じておいてください。洗顔は習慣ではなく対話から始まります。