化粧品は日々新商品が発売され、人気のある商品だけが生き残る厳しい世界。この世界で生き抜くために、各化粧品メーカーは顧客のターゲット、新原料、新感触を発掘し次代にあった商品開発をすすめています。
そんな中、一時人気が爆発した商品が「ホット〇〇」、顔になじませると角質がポロポロでてくるピーリング商品。今まで使ったことのない新しい感じに「使ってみたい!!」と飛びついた人も多かったのではないでしょうか。
ただし、この化粧品の機能性、本当のところ効果はどうなの?と思ったことはありませんでしょうか?
ホット〇〇・・・の正体
例えば、肌になじませていくと温感を感じるスキンケア用品。あの正体は「グリセリン」という植物由来の保湿成分。化粧品には保湿目的でよく使用されているのでご存知の方も多い原料です。透明で粘度のある液体ですが、このグリセリンが温感の正体です。通常配合量がそこまで多くないと何も感じませんが、多めに入れることでじんわりと温かく感じるのです。
この温感を通常は「毛穴が開きそう」「血流がよくなってる」と思ってしまいます。そう思わせるように作っているのです。
ポロポロ・・・の正体
肌に透明感がほしい、くすみを解消したいという理由で使われることの多いピーリング剤。ゴマージュと言われたりします。この中で、顔になじませていくとポロポロとカスが出てくる商品があります。なんだか自分の肌からいらないものが取れているような感覚になり、スッキリしますよね。古い角質がとれてる!!そんな感じでしょうか。
しかしこのポロポロ、角質ではなく、ホット〇〇と同じように配合原料によって発生するもの。例えばカルボマーというゲル化剤など。あえてカスが発生する処方にすることで効果を実感しているような気になるという一品なのです。
もちろん、全く効果がないかと言えばそうではなく、カスが古い角質を絡め取ってくれたりすることもあります。しかしながらよく考えれば角質があんなにポロポロ顔から剥がれたら危ないですよね?真っ赤になってしまいます。古い角質は毎日の洗顔で少しずつ剥がれていますので、あえて無理に剥がすと敏感肌や乾燥肌の原因にもなってしまいます。ピーリングは注意深く行わないといけないのです。
イメージまでトータルで売っている化粧品
化粧品を買う時、「効果」を一番に期待するのではないでしょうか。売る側もできるだけ「実感」して継続して使ってほしいという意図がありますし、売る際もできるだけのインパクトを求めます。広告も書きやすいですので。ただ、そういった意図があることを理解しておかないと過剰な期待となって「失望感」につながってしまうかもしれません。
効果の即効性という意味ではすぐに体感できるのでいいのでしょうが、やはりお肌の周期を考えると即効性よりも時間をかけて生まれ変わるお肌を求めたほうが結果的にはいい化粧品にめぐり合うのではないかな、と思います。